■JAWEYE×SABBAT13対談
2年3ヶ月ぶりの新譜「Humanizer」を2016年1月20日にリリースしたJAWEYE。結成当初から公私ともに親交の深いSABBAT13。その関係だからこその対談(飲み会?)になった。他ではおそらくありえない(くらいラフなw)インタビュー&対談をお楽しみください。
Shotaro:今日は宜しくお願い致します!
JAWEYE一同:よろしくお願いしまーす!
Shotaro:まずは待望の新譜のリリースおめでとうございます!
JAWEYE一同:ありがとうございます!
Shotaro:すごく良い作品だねー!もう超聴きまくっているよ。ここ最近の作業BGMは殆どコレ(Humanizer)だよ。itunes再生回数が気になって見てみたら80を超えていたよ。
コウヘイ:すげーな!(笑)
Shotaro:でもそれだけ聴きっぱなしでいても全然飽きないね。
コウヘイ:あぁー嬉しいねぇ。確かに気付いたら1周終わっている感あるよね。
Shotaro:うん、そうそう。
コウヘイ:今回は1曲1曲が結構長いんですよ。僕らって今まで2〜3分代の曲が多かったんだけど、今回のは4〜5分の曲が多い。
コースケ:前作は短いのを意識していたけど、今回はそういうのは取っ払ってやりましたね。
コウヘイ:最後の「ホワイトスケール」って曲なんて5分半もあるしね。(笑)
Shotaro:あの曲すごく好きだよ。曲順が最後なのがまたいいなーと思ったよ。
アツヨシ:あれ全部撮り終えてからまた伸びたよね??
コウヘイ:そう。伸ばした。(笑)
アツヨシ:僕が撮り終えた段階と、完成されたもので全然違うんです。(笑)
コウヘイ:なんかどうしてもコード進行とか変えたくなっちゃうんだよね。ドラム録っちゃったけど、まぁいっか!みたいな。笑
僕らよくあるパターンなんだけど、誰も曲の完成形を知らないまま進んでいくっていうのがあって、今回の「ホワイトスケール」なんてまさにそれ。(笑)
コースケ:でも今回の作品については一番そういうのがなかったですね。
コウヘイ:そうだね。なかったね。ホワイトスケールに関しては俺のエゴを貫き通したんだけど、他の曲に関してはコースケがトラックメーカーで俺がメロディーを作るっていうふうに完全に分業していて、だから、ほぼ完成した状態で、他のメンバーに渡せたんだよね。
コースケ:さっき言った、曲の完成を知らないまま進んでいっちゃうと、どうしても自分的に納得できない部分とかが出てきちゃったりもするので、今回はそういうことはなるべく避けたいなと思って、ちゃんとみんなに伝わるようにしました。
コウヘイ:しっかりした準備期間があって、みんながそれぞれの中で曲の意味を解釈してレコーディングに入ることができたから、多分ずっと聴ける作品になったんじゃないかなって思う。
コースケ:以前に比べて時間はかけましたね。
Shotaro:やっぱ曲を理解してレコーディングに入るとか、そういうのは大事なことなんだね。
コウヘイ:そうだね。僕らでいうと、1枚目の「alpha」って作品がそんなかんじだったな。結成してから1年くらい時間があって、その間に溜めた曲を満を侍して録音する形だったんだけど、やっぱどんなバンドもそうなんだけど、1stってすげぇ良いの。初期衝動っていうのももちろんあるんだけど、それよりも、自分たちが準備してきたものの集大成ってのがあるから良いんだよね。2枚3枚と出していくと、そのリリースペースや事務所なんかの意向もあったりして、スケジューリングが難しくなっちゃったりもするから、やっぱ時間をかけられる1stってのが一番良いと思うんだよね。
Shotaro:なるほどね。確かにそれは分かるなー。
コウヘイ:で、リリースのない間にJAWEYEもメンバー変わったり、環境も変わって、2枚目の1st作品を作るっていう意識でやっていて、新メンバーもJAWEYEに入って初めての作品というところで同じ意識でやっていると思うから、それこそ初期衝動も入っているし、しっかり準備もして、自分たちがどんなバンドなのかっていうのを余す所なく入れられた作品になったと思う。
だからまさに2回目の1st作品ができた。
Shotaro:そうだね!それを聞いてしっくりきた感じする。
アツヨシ:おれが多分JAWEYEの曲を一番最初に聴く他人なんですよ。他人として、二人からあがってきたものを聴くんですけど、今回はその時点でのクオリティがめちゃくちゃ高くて、なんでかって言ったらリリースしていない間に、各々の中でプラスの気持ちからマイナスの気持ちまで、色々なものが積み重なって、それが今回の作品に出ていると思うんですよ。だから曲に感情性というか表情が色々あるじゃないですか。
Shotaro:なるほど。確かにそうだね。色々なJAWEYEを感じたよ。
アツヨシ:そういうのって自分的に良い作品だと思うんですよね。歌詞やトラックから、作り手の想いが伝わってきたりするので、メンバーとしてもすごく面白い作品だなと感じます。そこが今回のアルバムで自信を持って聴いて欲しいと言える一つの要素です。
Shotaro:そういう風に楽しめる作品っていいよねー。これを見てくれている皆様もぜひそんな風にも聴いてみてください!
アツヨシ:今まではリリースのペースも詰まっているのもあったりして、なんとか捻り出して曲を作っていて、「やらなきゃ感」とか今回もそういうのはちょっとはあったと思うんですけど、これからは全部自分たちでやると決めた責任感感とかもあったと思うんだけど、「闇」の具合がなかなか深くて。。。
コウヘイ:闇。。。(笑)
アツヨシ:僕、コウヘイに触れられなくなるってことは滅多にないんですけど、今回はさすがに声かけられないなっていう時期がありましたね。
コウヘイ:あれはね、コースケが作ってくるトラックがものすごく良くて、コースケ的にも俺的にもベーシックな曲の仕上がりは見えていて、「これに歌つけるんだったらこんな感じでしょ」っていうのは多分お互い同じものが見えているんだけど、それを超えたものを出さないと意味がない。だから変な曲にもしたかったし、コースケが「こういうの付けてくるんだろうなー」って想像しているメロディをいい意味で裏切りたかったから、深みにはまっちゃってたからかな。
Shotaro:よっぽど悩んだんだろうね〜。声かけられないって相当なことだよね(笑)
コウヘイ:多分俺一人で100時間くらいスタジオ入って考えてたんだけど、その100時間では何にもできなくて、レコーディング前の最後の自宅の30分くらいで、それがバーッと一気に形になることがあって。そういうところでもとにかく時間はかけたなー。
トラック作っていて時間はかかった?
コースケ:うーーん、そこまで時間はかからなかったかな。多分僕はいつもそんな感じなんで。笑 ただ、さっきチャンアツさんが言っていた「闇」とか、負の部分って案外強くて、JAWEYEって結構「踊れる」とか楽しいライブを目指しつつも、「怒り」「不満」を、僕は歌詞とかメロディはかけないんでトラックにぶつけることが多くて、そういうのは今作で結構出ている気がします。
メンバー脱退もあり2年以上リリースできなかったフラストレーションは結構大きかったですね。
Shotaro:そうだよね。2年以上もリリースしていなかったんだもんね。
コウヘイ:そういう尖った感情をトラックに感じたんだよね。だからこそ、おれは絶対ラウドにしないって思った。尖った感性をラウドにするって「普通」なの。超合金でガンダム作っても普通だけど、超合金で文鎮作りましたみたいな、そういうんじゃないと面白くないって思って、だからラウドにジャンル分けされる作品位はしたくないと思った。尖ったトラックがあったから、そっちに寄せるのはわりと簡単だった気がするんだけど、そうしちゃったら自分的に負けだと思ったし、自分のバックグラウンドにラウドってあんまりないから、自分の持っているもので、且つJAWEYEとしてオリジナリティのあるものにしていこうというところで、ああいうサウンドになったかな。
Shotaro:リリースがない間って何してた?ライブばっかりやってたよね?
コウヘイ:めちゃくちゃライブやってたねー。それこそ、SABBAT NIGHTもそうだし。
Shotaro:さっき改めて2年以上リリースしていなかったって聞いて、そんなに出していなかったっけ?っていう感じがしたね。やっぱライブをしっかりやっていたから、長い期間リリースがなくても世間からJAWEYEの存在は薄れなかったんだろうね。
コウヘイ:でもね、それこそホントショウタロウくんとかがこのバンドの命を繋げてくれたって思っているよ。
コースケ:俺も
アツヨシ:俺も
Shotaro:それは太字で書いておくわ。笑
コウヘイ:メンバーも決まっていなくて、作品も作りたいけど、やっぱり俺としてはメンバー揃ってから作りたいなって思ったし、いま作っていいのかなって疑問もあったから、まずはこのバンドを永らえさせないといかんと思って。
でもバンドって目標とか、目的がないと辞めちゃうと思うの。スタジオの回数が減って、ライブも減っていって、モチベーション下がって、解散みたいな。
Shotaro:今までみんなそれぞれバンドやってきたなかで、やっぱりそういうのをよく目の当たりにしてきたんだよね?
コウヘイ:そうだね。でも俺たちがよかったのは、リリースのない間でも常にイベントごとがあったんだよね。色んなバンドがツアーに誘ってくれたり、昨年のSABBAT NIGHTもあったし。そう!SABBAT NIGHTまではやろうって絶対思ったからね。バンド辞めるにしてもそれまではって。
アツヨシ:それよく言ってたもんなー。
Shotaro:コースケなんてその気持ちをわざわざ俺にメールしてきてくれたもんね。(笑)それほどの覚悟というか、ギリギリだったのかなって思ったよ。
コウヘイ:そうそう、そういうマイルストーンがあったから、そこに向かってバンドが頑張れた。
SABBAT NIGHTの時なんかは、そのちょっと前にススムがメンバーになって、「今はSABBAT NIGHTに向けてバンドを頑張っているんだ!」ってことをみんなで話していて、ショウタロウくんの気持ちに応えたいっていう気持ちをメンバーみんなでもてたから、続けられたんだよね。で、そのライブも自分たちなりに良くできたって思えたから、じゃぁまた次へって進めてこれた。だから、SABBAT NIGHTっていう一つの点がその前も、その後も繋いでくれた。もうショウタロウくんありきのバンドだよ。笑
アツヨシ:一番初めに引っ張り上げてくれたのがショウタロウくんだもん。
Shotaro:昔のSABBAT NIGHTね。(笑)
チャンアツと元々知り合いで、当時はそんな仲良いってほどでもなかったんだけど、新しいバンド始めましたって音源を送ってくれてさ、聴いたらめっちゃかっこ良くて、すぐに電話したもんね「今度のサバナイ出てよ」って笑
アツヨシ:これはマズイなと思いました。笑 遊びでライブを一回やったくらいだったのに、いきなりSABBAT NIGHTって焦りました。笑 でもそこに向けてもある種の責任感が出てきて、じゃぁバンド真面目にやりますかってなりましたね。だからJAWEYEの起源でもあり、キツイ時期を牽引してくれたイベントですよ、SABBAT NIGHTは。
Shotaro:無理やり出させた感はあるけどね。(笑)
コウヘイ:いやいや、でもバンドだけだとそういうのって難しいんだよね。いくら俺が「これが目標です」みたいなことをメンバーに無理やり言っても、それは俺の中での目標でしかないから、メンバーみんなに共有してもらうのは無理だと思うんだよね。でも第三者から与えられた課題っていうのはみんなも納得しやすいと思う。一枚岩になれるっていうか。
Shotaro:それを聞いて思ったのは、俺もこういう仕事のおかげか色んなバンドとのつながりもあるわけだけど、大体がメンバーの誰かとだけ仲良かったりするのね。でもJAWEYEはメンバーそれぞれと仲良いと思っているから、俺のイベントだと、みんなが同じ気持ちになってくれるのかなって。すごく嬉しいよね。
アツヨシ:俺からしたら親って感覚ですよ。(笑)
コウヘイ:JAWEYEみんなそう思ってるからね。
Shotaro:嬉しいよ。
コースケ:俺、後からJAWEYEに入りましたけど、いつショウタロウさんと仲良くなったかなって、覚えてないんですよね。いつの間にか仲良くしてくれてて。
Shotaro:ね。ホントいつの間にかだね。ススムとシュウヘイもそんな感じかな。二人ともJAWEYEに入ってから知り合ったわけだけど。ススムとは二人で飲みに行ったりもしたし。
コウヘイ:ね!それびっくりした!珍しいなーと思って。
Shotaro:シュウヘイもこの前正式メンバーになるって決まった時に、お互い連絡先は知らなかったんだけど、わざわざTwitterのDMで2通にわけて長文を送ってきてくれて嬉しかったんだよね。
コウヘイ:へぇー!アイツそんなことするんだ!
アツヨシ:意外な一面!(笑)
そんなことしないやつだと思ってた!
コースケ:あいつがそんなことするのあんまりないと思います。
Shotaro:嬉しかったな。んで、これはちゃんと落ち着いて返そうと思って、
そのまま返すの忘れちゃっててさ、こないだ別の連絡をするのにDM開いたらそれ見つけて、時間経っちゃってなんとなく触れにくくなって、そっとスルーしちゃった。(苦笑) 次会った時に謝ろうと思うよ。
Shotaro:この作品で伝えたいことって何かあるのかな?
コウヘイ:楽曲としては聴いてもらって、歌詞もそれぞれが思うように解釈してもらえればいいと思っているんだけど、バンドとしてやりたかったことっていうのは、Humanizerというタイトルの通り、バンドである意義を出したかったんだよね。うちはコースケが一人でトラックも作れちゃうし、同期とかもやれちゃうから、バンドで同期をバンバン出しちゃえばドラムなんていらないし。逆に俺たちは楽器が揃っているから、コースケいらないですって話もなる。でも全員いてJAWEYEだから、同期もあるしバンドサウンドもあるっていうのが俺たちの音楽。俺たちじゃないと、バンドじゃないとダメっていうのをどうしても表現したかったってのがあって、作った作品なんだよね。
Shotaro:まさにタイトル通りの作品なわけだね。
コウヘイ:そう。ヒューマナイジング、つまり人間らしくするっていう意味なんだけど、人間が奏でる意味のある音楽じゃないといけないなって。だからドラムもトリガー使ってないし、デジタイルテイストのあるバンドだけど、それが人間がやって鳴らさないとできない音楽じゃないと俺は説得力がないと思ってる。だからあえてタイトルも人間たらしめるものにしたんだよね。
歌詞も狙ったわけじゃないけど、歌詞も人間くさい内容になってる。
Shotaro:そうだね。人間味あふれる感じの歌詞だなって思ってた。でもそれって結構前からJAWEYEの音楽に思っていたことで、デジタルテイストありながらも、言葉は人間らしくて、そのバランスがすごくいいなって思っているよ。
JAWEYEは始まった頃って、結構打ち込み系のバンドが盛り上がっていた時期で、そこで出てきたバンドだから一括りにされていると思うんだけど、俺的にはその中でもバンドサウンドが先に立っているバンドだなって思っているから、ダンスロックみたいな感じでまとめられるのが、一ファンとして嫌でさ。(笑)
コースケ:うちのお客さんはそう言う人多いですね。
Shotaro;だから、今回のタイトル見た時に「そうだよね!」って思った。
コウヘイ:うん、だからそういうイメージを持っている人に覆して欲しいなって思いはあったし、バンドとしては結構早い段階からそういうこと言っていたんだよね。打ち込みの音楽も好きだし、聴くのはいいんだけど、やるのってどうなのかなって。ギターいらないじゃんって思っちゃうんだよね。
コースケ:今ってEDMとかボカロが流行っていて、ああいうのって多分ハッピーになりたければEDM聴いたり、ボカロも色々な表現ができる時代ですけど、その中でもっと人間くさく、リアルに表現するのはやっぱバンドだなっていうところで、自分はJAWEYEにいると思っています。コウヘイさんの放つMCだったり歌詞だったり、それは他では表現できないことだと思うんですよね。それが聴いてくれる人に伝わればいいなって思っています。
コウヘイ:人間の絡んでいるものってやっぱりむらっ気があるんだよね。ピッキングもそうだし、ドラムだってそうだし、感情の起伏がある。MCもそう。その日によって違っちゃうし、いいこと言える日もあればそううまくいかない日もあって、なんかそう言うむらっ気をひっくるめてバンドだから、そう言うのが好きなんだよね。むらが。むらがミラクルでスゲェ色になることもあって、それが好きだからバンドやっている。
アツヨシ:音源も然りだよね。今度は打ち込みを人間が越えなくてはいけない
。打ち込みで成立しちゃうからね。ドラムなんて特に。生で叩いてトリガーを使わずにやる良さもありますね。
コウヘイ:トリガーの連打とか気持ち悪いもん。生命感なくて。
なんか感じないよね。グッとこないっていうか。
コースケ:自分はマニピュレーターというポジションにいると、何考えなくて音楽聴きたい時っていうのはあって、EDMとかボカロっていうのは今の時代には合っているのかなと思う。でもバンドはそれに収まってはいけないんだろうなと思います。
コウヘイ:だから両方あっていいと思うし。用途が違うっていうだけで。プロレスとボディビルの違いみたいな。(笑)
アツヨシ:いた、それどちらもながらでは見れないでしょ。(笑)
コウヘイ:いやいや。ボディビルはアートで、プロレスはエンタテインメント、ライブで、俺らがやっているのはプロレスだと思うんだよ。ボディビルはやっぱ美しいとか鑑賞向けだけど。まぁ何が主役かってところは音楽に関してはあるのかなと思う。EDMとかってやっぱ聴き手が主役なんだよね。聴いている人が何かをしながらとか、踊ったりとか、またはクラブでコニュニケーションをとるとか、そのためにある音楽だと思う。ライブは演者とお客さんが主役。どちらかといえば演者が主役だと思っているんだけど、演者が放って言って、それをお客さんが受け止めて、エネルギーにするっていうのが在るべき姿だと思うんだよね。JAWEYE結成した頃考えていたのは、どちらかというとクラブミュージックよりだった。自分的にも聴きたい音楽がそういう感じだったから。当時は歌詞が入ってくるのが嫌だったの。それより前はいい歌詞の曲とか好きだったんだけど、大人になって擦れちゃって、いい歌詞を聴いても「とはいっても...」みたいなさ、 LOVEよりMONEYだろみたいな。(笑)
コウヘイ:なんかそういう時期、「ながら」で聴きたいし、俺の中に入ってきてほしくないけど、音楽自体は聴きたいっていうのはあって。だからそういう音楽を作ろうって思って始めたんだけど、やっぱやっているうちにもっと放ちたいって思っちゃうんですよ。演る側になるともっと放ちたいってなるし、お客さんももっと受け取りたいってなってくれるから、やっぱバンドシーンでやっていくんだったらボディビルは在るべき姿ではないって、俺は思ったんです。それをより明確に表現した作品が今回の「Humanizer」であると思う。
アツヨシ:2年もリリースをしないとライブで表現するしかやることがなかったからね。それに特化するしかなかった。
Shotaro:なるほどね。で、この作品をひっさげて来年からツアーに出るわけだね。今回は何本くらい回るの?
アツヨシ:現状20本くらいですけど、ツアーファイナルが終わったら2周目を回ろうかなと思っています。ツアー期間が短いので、回りたくてもいけないところが結構あって。そういうところもちゃんと行きたいなって。だから結果、倍くらいになりますね。
Shotaro:へぇー!そうなんだ!
コウヘイ:最初は主要都市圏内だけでいいカナって思っていたんだけど、やっぱそれって物足りなくね?ってなっちゃって。笑 全然お客さんこないところでもやろうぜってなったんだよね。
アツヨシ:せっかくいい作品作ったし、お客さん入らなくてツライかもだけど、それもまたいいじゃんって。笑
コウヘイ:なんかそういうのも含めて、気持ちも新たにまたやりたいなって。そういう思い出の一つ一つが今の自分を構成しているから、また同じように作っていきたいなっていう気持ちがある。
アツヨシ:最近年をとってきたせいかわからないんだけど、バンドが自分自身の存在証明でしかなくて、結局誰の中に自分たちを残すかってことを考えるんですよね。でもそれが結局宣伝に繋がり、製作に繋がっているように思うんです。例えば目の前に5万人いようが、10人しかいなかろうが、でもその10人の中に何かを残せればそれはそれである種成功だって思う。で、それを根深く残すっていうのがバンド活動だと最近考えるんです。だから、宣伝ツールを探したりとか、プロモーションを考える時に、どうやったらより人の中に入り込んでいけるかっていうことを念頭に置いて考えていますね。そりゃ、数多く地方を回ったほうが、ライブハウスの人だったり、対バンだったり、バイヤーさんのなかにもJAWEYEってものを残せるのであれば、もう回れるだけ回るべきだと思う。もちろんその分移動経費とかも厳しくはなるんですけど、それでもバンド活動が自分自身の存在証明であるなら、身を削ってライブをするっていうのも、俺は悪くないなって思うんです。
コースケ:コウヘイさんとチャンアツさんがJAWEYE上層部なんですけど、メンバーLINEのやりとりがすごいです。今回から自分たちで全部やるようになったからブッキングとか、スケジュールや大人の話とか細かくやりとりしているんです。
コウヘイ:すげぇドライな感じだけどね(笑)
アツヨシ:あれ、メンバーLINEでやっている倍くらい、個別でやりとりしているからね笑 だからパートナー感はありますよ。
コウヘイ:そうだねー。でも昔は自分たちでもブッキングとかやっていたから、思ったほど大変ではないよ。まぁやるべきかなって。やれることだし。これで本当に手が回らなくなってどうしようもなくなったら、色んな人に入ってもらうっていうのは有りだけど。
アツヨシ:長くやってきたおかげで、色々な人が協力してくれるのはありがたいです。わからないことがあれば教えてくれる人もいるし、だからなんとか自分たちでできる。だし、そういうことを何も知らずに、全部を誰かに任せたままのバンド活動って損な気がする。いつか自分の子どもができて音楽やるっていう時に、「パパはどうやってCDだせたの?」って聞かれた時に「まぁ事務所の人が色々やってくれるから」とか言うのダサいなって思って笑
Shotaro:そうだね。やっぱ自分で全部できるっていうか、ちゃんと理解しているっていうのは大事なことだよね。俺もこの仕事をしながら同じことをずっと思ってきたよ。
アツヨシ:ショウタロウくんもそうだし、アパレルの人って自分たちでなんでもやるし、解決しようとするじゃないですか。自分でもの作って自分で売り出してって、純粋にすごいなって思うんですよ。
Shotaro:そうするしかないからね。うちなんて特に。俺一人しかいないから。苦笑 でも、音楽とアパレルで業種は違えど結局同じだと思うんだよね。
コウヘイ:一番は納得感かなと思う。誰かにやってもらうと誰かのせいにしちゃうんだよね。俺はそれがすごく嫌で、どっか疑心暗鬼になっていっちゃう。あいつがよくなかったんじゃないかって。それがそのうちメンバーに向かっていったりもするのね。そういうの嫌で。全部自分たちでやっているんだから、今の規模としてはダメなことも納得できるんだよね。とにかく言い訳のできない状況の方が納得できる。誰かに任せるっていうことは、失敗した時にそいつを責められないってこと。何かのせいにするのは簡単だからさ。
Shotaro:そうだね。うちもそれがあるから一人でやっちゃってるっていうのはあるね。
コウヘイ:任せた人がダメだった時に、明らかにそいつがダメだったとしても、それが自分の責任だなって思える人だったら一緒に何かやりたいなって思う。
Shotaro:そうそう。でもそういう人に出会うのってなかなかないよねー。
コウヘイ:お互いがお互いを認めないとダメなんだろうね。上下とかじゃなくて、俺にはこれができないからお前に任せる。でもお前ができないことを俺はやるみたいな。だから、お前がそれで失敗しても俺は何の文句も言わない。俺は打ち込みできないし、ドラム叩けないし、ギターも上手くないし、ベースも弾けない。自分ができないことをメンバーがやってくれているから、ライブがダメだったしても責任の所在は全員。でも誰か間違えたらすげぇ怒るけどね!笑
一同:爆笑
Shotaro:でもそこにはメンバー間の信頼があるから、怒れるし受け入れられるんでしょ?
アツヨシ:もう怯えますからね。笑
コウヘイ:これこれこういうところを直してくれっていうだけの話で、責任を求めているわけじゃない。このライブがダメだったのはお前のせいだとか思わないし。これでもし俺がドラムとかちょーうまかったりしたら、もうヤバイよ。
アツヨシ:ちょーうざい笑
Shotaro:もう人間的なところでバンドなんて組めないよね。笑
アツヨシ:だからシュウヘイとかかわいそうだなーって思うんですよ。コウヘイがギター弾けちゃうから。笑
コウヘイ:リスペクトバランスが大事なんだよね。あ、俺今すごくいいワード言った。。。リスペクトバランス!笑
一同:笑
コウヘイ:例えば自分があんまりやれていなくて、上司がめっちゃ頑張っている状況。これってけっこうよくなかったりもする。下が負い目を感じで逃げちゃうばあいもあるんだよね。かといって逆に頑張っている上司が自分と同じくらいの頑張りを部下に押し付けてもダメ。バランスが大事なんだよ。
アツヨシ:これからは各メンバーがバンドに対して、演奏以外に自分として何ができるかっていうのが重要になってくると思う。ススムが運転を買って出るのはそういう気持ちの表れなんだと思う。誰もが嫌がることだし、彼の存在はそういう意味でも本当にありがたいと思っています。あとはシュウヘイだな〜笑
コウヘイ:そう!彼が最近自分にできること何かないか探している感じはすごくするから、彼にはうってつけの仕事を用意したんだ。通販のバイトリーダー!
アツヨシ:バイトリーダー!(笑) 仕事ありました!(笑)
コウヘイ:ライブに来れない子とか問い合わせが多いから、そういう人のために今度バンドグッズの通販をしようと思っててさ、その仕事を任せようかと思うんだよね。そこで売り上げがたてば彼自身に自信にもなると思うし。
Shotaro:JAWEYEはいいチームだね!なんだか羨ましいよ!
コウヘイ:会社だな!(笑)
アツヨシ:僕らしかいないんで。
コースケ:こういうのが人間くさいですよね。まさにHumanizer。
ーENDー
Photo by Shingo Tamai
以上になります。
これ以外にも、この倍以上のここには載せれない、
いや、載せる必要のない(笑)ような、普段の僕ら過ぎる他愛もない会話がございましたw
読んでわかるように、メンバー脱退、加入、その他の困難を乗り越え、
新たなスタートを切ったJAWEYEは、僕にはとてもカッコよく、
そして頼もしく感じました。文字では伝わらないですが、
対談をしている時の彼らの表情はとても生き生きしていました。
製作、ツアー、レーベル運営と色々と大変そうですが、
それ以上に本当に楽しそうに話をしてくれました。
現在絶賛ツアー中のJAWEYE。
3月27日に下北沢GARDENにてツアーファイナル、
しかもワンマン公演でこのツアーを大成功におさめててくれることでしょう。
ツアーでさらに成長した彼らを見るのが、今から楽しみで仕方ないです。
バンドとブランドの関係以上に、人としての繋がりを強く感じています。
これからも彼らとともに、色々な景色を見ていけたらいいなと思っています。
いつもありがとう。
そしてこれからもよろしく!!
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Shotaro:今日は宜しくお願い致します!
JAWEYE一同:よろしくお願いしまーす!
Shotaro:まずは待望の新譜のリリースおめでとうございます!
JAWEYE一同:ありがとうございます!
Shotaro:すごく良い作品だねー!もう超聴きまくっているよ。ここ最近の作業BGMは殆どコレ(Humanizer)だよ。itunes再生回数が気になって見てみたら80を超えていたよ。
コウヘイ:すげーな!(笑)
Shotaro:でもそれだけ聴きっぱなしでいても全然飽きないね。
コウヘイ:あぁー嬉しいねぇ。確かに気付いたら1周終わっている感あるよね。
Shotaro:うん、そうそう。
コウヘイ:今回は1曲1曲が結構長いんですよ。僕らって今まで2〜3分代の曲が多かったんだけど、今回のは4〜5分の曲が多い。
コースケ:前作は短いのを意識していたけど、今回はそういうのは取っ払ってやりましたね。
コウヘイ:最後の「ホワイトスケール」って曲なんて5分半もあるしね。(笑)
Shotaro:あの曲すごく好きだよ。曲順が最後なのがまたいいなーと思ったよ。
アツヨシ:あれ全部撮り終えてからまた伸びたよね??
コウヘイ:そう。伸ばした。(笑)
アツヨシ:僕が撮り終えた段階と、完成されたもので全然違うんです。(笑)
コウヘイ:なんかどうしてもコード進行とか変えたくなっちゃうんだよね。ドラム録っちゃったけど、まぁいっか!みたいな。笑
僕らよくあるパターンなんだけど、誰も曲の完成形を知らないまま進んでいくっていうのがあって、今回の「ホワイトスケール」なんてまさにそれ。(笑)
コースケ:でも今回の作品については一番そういうのがなかったですね。
コウヘイ:そうだね。なかったね。ホワイトスケールに関しては俺のエゴを貫き通したんだけど、他の曲に関してはコースケがトラックメーカーで俺がメロディーを作るっていうふうに完全に分業していて、だから、ほぼ完成した状態で、他のメンバーに渡せたんだよね。
コースケ:さっき言った、曲の完成を知らないまま進んでいっちゃうと、どうしても自分的に納得できない部分とかが出てきちゃったりもするので、今回はそういうことはなるべく避けたいなと思って、ちゃんとみんなに伝わるようにしました。
コウヘイ:しっかりした準備期間があって、みんながそれぞれの中で曲の意味を解釈してレコーディングに入ることができたから、多分ずっと聴ける作品になったんじゃないかなって思う。
コースケ:以前に比べて時間はかけましたね。
Shotaro:やっぱ曲を理解してレコーディングに入るとか、そういうのは大事なことなんだね。
コウヘイ:そうだね。僕らでいうと、1枚目の「alpha」って作品がそんなかんじだったな。結成してから1年くらい時間があって、その間に溜めた曲を満を侍して録音する形だったんだけど、やっぱどんなバンドもそうなんだけど、1stってすげぇ良いの。初期衝動っていうのももちろんあるんだけど、それよりも、自分たちが準備してきたものの集大成ってのがあるから良いんだよね。2枚3枚と出していくと、そのリリースペースや事務所なんかの意向もあったりして、スケジューリングが難しくなっちゃったりもするから、やっぱ時間をかけられる1stってのが一番良いと思うんだよね。
Shotaro:なるほどね。確かにそれは分かるなー。
コウヘイ:で、リリースのない間にJAWEYEもメンバー変わったり、環境も変わって、2枚目の1st作品を作るっていう意識でやっていて、新メンバーもJAWEYEに入って初めての作品というところで同じ意識でやっていると思うから、それこそ初期衝動も入っているし、しっかり準備もして、自分たちがどんなバンドなのかっていうのを余す所なく入れられた作品になったと思う。
だからまさに2回目の1st作品ができた。
Shotaro:そうだね!それを聞いてしっくりきた感じする。
アツヨシ:おれが多分JAWEYEの曲を一番最初に聴く他人なんですよ。他人として、二人からあがってきたものを聴くんですけど、今回はその時点でのクオリティがめちゃくちゃ高くて、なんでかって言ったらリリースしていない間に、各々の中でプラスの気持ちからマイナスの気持ちまで、色々なものが積み重なって、それが今回の作品に出ていると思うんですよ。だから曲に感情性というか表情が色々あるじゃないですか。
Shotaro:なるほど。確かにそうだね。色々なJAWEYEを感じたよ。
アツヨシ:そういうのって自分的に良い作品だと思うんですよね。歌詞やトラックから、作り手の想いが伝わってきたりするので、メンバーとしてもすごく面白い作品だなと感じます。そこが今回のアルバムで自信を持って聴いて欲しいと言える一つの要素です。
Shotaro:そういう風に楽しめる作品っていいよねー。これを見てくれている皆様もぜひそんな風にも聴いてみてください!
アツヨシ:今まではリリースのペースも詰まっているのもあったりして、なんとか捻り出して曲を作っていて、「やらなきゃ感」とか今回もそういうのはちょっとはあったと思うんですけど、これからは全部自分たちでやると決めた責任感感とかもあったと思うんだけど、「闇」の具合がなかなか深くて。。。
コウヘイ:闇。。。(笑)
アツヨシ:僕、コウヘイに触れられなくなるってことは滅多にないんですけど、今回はさすがに声かけられないなっていう時期がありましたね。
コウヘイ:あれはね、コースケが作ってくるトラックがものすごく良くて、コースケ的にも俺的にもベーシックな曲の仕上がりは見えていて、「これに歌つけるんだったらこんな感じでしょ」っていうのは多分お互い同じものが見えているんだけど、それを超えたものを出さないと意味がない。だから変な曲にもしたかったし、コースケが「こういうの付けてくるんだろうなー」って想像しているメロディをいい意味で裏切りたかったから、深みにはまっちゃってたからかな。
Shotaro:よっぽど悩んだんだろうね〜。声かけられないって相当なことだよね(笑)
コウヘイ:多分俺一人で100時間くらいスタジオ入って考えてたんだけど、その100時間では何にもできなくて、レコーディング前の最後の自宅の30分くらいで、それがバーッと一気に形になることがあって。そういうところでもとにかく時間はかけたなー。
トラック作っていて時間はかかった?
コースケ:うーーん、そこまで時間はかからなかったかな。多分僕はいつもそんな感じなんで。笑 ただ、さっきチャンアツさんが言っていた「闇」とか、負の部分って案外強くて、JAWEYEって結構「踊れる」とか楽しいライブを目指しつつも、「怒り」「不満」を、僕は歌詞とかメロディはかけないんでトラックにぶつけることが多くて、そういうのは今作で結構出ている気がします。
メンバー脱退もあり2年以上リリースできなかったフラストレーションは結構大きかったですね。
Shotaro:そうだよね。2年以上もリリースしていなかったんだもんね。
コウヘイ:そういう尖った感情をトラックに感じたんだよね。だからこそ、おれは絶対ラウドにしないって思った。尖った感性をラウドにするって「普通」なの。超合金でガンダム作っても普通だけど、超合金で文鎮作りましたみたいな、そういうんじゃないと面白くないって思って、だからラウドにジャンル分けされる作品位はしたくないと思った。尖ったトラックがあったから、そっちに寄せるのはわりと簡単だった気がするんだけど、そうしちゃったら自分的に負けだと思ったし、自分のバックグラウンドにラウドってあんまりないから、自分の持っているもので、且つJAWEYEとしてオリジナリティのあるものにしていこうというところで、ああいうサウンドになったかな。
Shotaro:リリースがない間って何してた?ライブばっかりやってたよね?
コウヘイ:めちゃくちゃライブやってたねー。それこそ、SABBAT NIGHTもそうだし。
Shotaro:さっき改めて2年以上リリースしていなかったって聞いて、そんなに出していなかったっけ?っていう感じがしたね。やっぱライブをしっかりやっていたから、長い期間リリースがなくても世間からJAWEYEの存在は薄れなかったんだろうね。
コウヘイ:でもね、それこそホントショウタロウくんとかがこのバンドの命を繋げてくれたって思っているよ。
コースケ:俺も
アツヨシ:俺も
Shotaro:それは太字で書いておくわ。笑
コウヘイ:メンバーも決まっていなくて、作品も作りたいけど、やっぱり俺としてはメンバー揃ってから作りたいなって思ったし、いま作っていいのかなって疑問もあったから、まずはこのバンドを永らえさせないといかんと思って。
でもバンドって目標とか、目的がないと辞めちゃうと思うの。スタジオの回数が減って、ライブも減っていって、モチベーション下がって、解散みたいな。
Shotaro:今までみんなそれぞれバンドやってきたなかで、やっぱりそういうのをよく目の当たりにしてきたんだよね?
コウヘイ:そうだね。でも俺たちがよかったのは、リリースのない間でも常にイベントごとがあったんだよね。色んなバンドがツアーに誘ってくれたり、昨年のSABBAT NIGHTもあったし。そう!SABBAT NIGHTまではやろうって絶対思ったからね。バンド辞めるにしてもそれまではって。
アツヨシ:それよく言ってたもんなー。
Shotaro:コースケなんてその気持ちをわざわざ俺にメールしてきてくれたもんね。(笑)それほどの覚悟というか、ギリギリだったのかなって思ったよ。
コウヘイ:そうそう、そういうマイルストーンがあったから、そこに向かってバンドが頑張れた。
SABBAT NIGHTの時なんかは、そのちょっと前にススムがメンバーになって、「今はSABBAT NIGHTに向けてバンドを頑張っているんだ!」ってことをみんなで話していて、ショウタロウくんの気持ちに応えたいっていう気持ちをメンバーみんなでもてたから、続けられたんだよね。で、そのライブも自分たちなりに良くできたって思えたから、じゃぁまた次へって進めてこれた。だから、SABBAT NIGHTっていう一つの点がその前も、その後も繋いでくれた。もうショウタロウくんありきのバンドだよ。笑
アツヨシ:一番初めに引っ張り上げてくれたのがショウタロウくんだもん。
Shotaro:昔のSABBAT NIGHTね。(笑)
チャンアツと元々知り合いで、当時はそんな仲良いってほどでもなかったんだけど、新しいバンド始めましたって音源を送ってくれてさ、聴いたらめっちゃかっこ良くて、すぐに電話したもんね「今度のサバナイ出てよ」って笑
アツヨシ:これはマズイなと思いました。笑 遊びでライブを一回やったくらいだったのに、いきなりSABBAT NIGHTって焦りました。笑 でもそこに向けてもある種の責任感が出てきて、じゃぁバンド真面目にやりますかってなりましたね。だからJAWEYEの起源でもあり、キツイ時期を牽引してくれたイベントですよ、SABBAT NIGHTは。
Shotaro:無理やり出させた感はあるけどね。(笑)
コウヘイ:いやいや、でもバンドだけだとそういうのって難しいんだよね。いくら俺が「これが目標です」みたいなことをメンバーに無理やり言っても、それは俺の中での目標でしかないから、メンバーみんなに共有してもらうのは無理だと思うんだよね。でも第三者から与えられた課題っていうのはみんなも納得しやすいと思う。一枚岩になれるっていうか。
Shotaro:それを聞いて思ったのは、俺もこういう仕事のおかげか色んなバンドとのつながりもあるわけだけど、大体がメンバーの誰かとだけ仲良かったりするのね。でもJAWEYEはメンバーそれぞれと仲良いと思っているから、俺のイベントだと、みんなが同じ気持ちになってくれるのかなって。すごく嬉しいよね。
アツヨシ:俺からしたら親って感覚ですよ。(笑)
コウヘイ:JAWEYEみんなそう思ってるからね。
Shotaro:嬉しいよ。
コースケ:俺、後からJAWEYEに入りましたけど、いつショウタロウさんと仲良くなったかなって、覚えてないんですよね。いつの間にか仲良くしてくれてて。
Shotaro:ね。ホントいつの間にかだね。ススムとシュウヘイもそんな感じかな。二人ともJAWEYEに入ってから知り合ったわけだけど。ススムとは二人で飲みに行ったりもしたし。
コウヘイ:ね!それびっくりした!珍しいなーと思って。
Shotaro:シュウヘイもこの前正式メンバーになるって決まった時に、お互い連絡先は知らなかったんだけど、わざわざTwitterのDMで2通にわけて長文を送ってきてくれて嬉しかったんだよね。
コウヘイ:へぇー!アイツそんなことするんだ!
アツヨシ:意外な一面!(笑)
そんなことしないやつだと思ってた!
コースケ:あいつがそんなことするのあんまりないと思います。
Shotaro:嬉しかったな。んで、これはちゃんと落ち着いて返そうと思って、
そのまま返すの忘れちゃっててさ、こないだ別の連絡をするのにDM開いたらそれ見つけて、時間経っちゃってなんとなく触れにくくなって、そっとスルーしちゃった。(苦笑) 次会った時に謝ろうと思うよ。
Shotaro:この作品で伝えたいことって何かあるのかな?
コウヘイ:楽曲としては聴いてもらって、歌詞もそれぞれが思うように解釈してもらえればいいと思っているんだけど、バンドとしてやりたかったことっていうのは、Humanizerというタイトルの通り、バンドである意義を出したかったんだよね。うちはコースケが一人でトラックも作れちゃうし、同期とかもやれちゃうから、バンドで同期をバンバン出しちゃえばドラムなんていらないし。逆に俺たちは楽器が揃っているから、コースケいらないですって話もなる。でも全員いてJAWEYEだから、同期もあるしバンドサウンドもあるっていうのが俺たちの音楽。俺たちじゃないと、バンドじゃないとダメっていうのをどうしても表現したかったってのがあって、作った作品なんだよね。
Shotaro:まさにタイトル通りの作品なわけだね。
コウヘイ:そう。ヒューマナイジング、つまり人間らしくするっていう意味なんだけど、人間が奏でる意味のある音楽じゃないといけないなって。だからドラムもトリガー使ってないし、デジタイルテイストのあるバンドだけど、それが人間がやって鳴らさないとできない音楽じゃないと俺は説得力がないと思ってる。だからあえてタイトルも人間たらしめるものにしたんだよね。
歌詞も狙ったわけじゃないけど、歌詞も人間くさい内容になってる。
Shotaro:そうだね。人間味あふれる感じの歌詞だなって思ってた。でもそれって結構前からJAWEYEの音楽に思っていたことで、デジタルテイストありながらも、言葉は人間らしくて、そのバランスがすごくいいなって思っているよ。
JAWEYEは始まった頃って、結構打ち込み系のバンドが盛り上がっていた時期で、そこで出てきたバンドだから一括りにされていると思うんだけど、俺的にはその中でもバンドサウンドが先に立っているバンドだなって思っているから、ダンスロックみたいな感じでまとめられるのが、一ファンとして嫌でさ。(笑)
コースケ:うちのお客さんはそう言う人多いですね。
Shotaro;だから、今回のタイトル見た時に「そうだよね!」って思った。
コウヘイ:うん、だからそういうイメージを持っている人に覆して欲しいなって思いはあったし、バンドとしては結構早い段階からそういうこと言っていたんだよね。打ち込みの音楽も好きだし、聴くのはいいんだけど、やるのってどうなのかなって。ギターいらないじゃんって思っちゃうんだよね。
コースケ:今ってEDMとかボカロが流行っていて、ああいうのって多分ハッピーになりたければEDM聴いたり、ボカロも色々な表現ができる時代ですけど、その中でもっと人間くさく、リアルに表現するのはやっぱバンドだなっていうところで、自分はJAWEYEにいると思っています。コウヘイさんの放つMCだったり歌詞だったり、それは他では表現できないことだと思うんですよね。それが聴いてくれる人に伝わればいいなって思っています。
コウヘイ:人間の絡んでいるものってやっぱりむらっ気があるんだよね。ピッキングもそうだし、ドラムだってそうだし、感情の起伏がある。MCもそう。その日によって違っちゃうし、いいこと言える日もあればそううまくいかない日もあって、なんかそう言うむらっ気をひっくるめてバンドだから、そう言うのが好きなんだよね。むらが。むらがミラクルでスゲェ色になることもあって、それが好きだからバンドやっている。
アツヨシ:音源も然りだよね。今度は打ち込みを人間が越えなくてはいけない
。打ち込みで成立しちゃうからね。ドラムなんて特に。生で叩いてトリガーを使わずにやる良さもありますね。
コウヘイ:トリガーの連打とか気持ち悪いもん。生命感なくて。
なんか感じないよね。グッとこないっていうか。
コースケ:自分はマニピュレーターというポジションにいると、何考えなくて音楽聴きたい時っていうのはあって、EDMとかボカロっていうのは今の時代には合っているのかなと思う。でもバンドはそれに収まってはいけないんだろうなと思います。
コウヘイ:だから両方あっていいと思うし。用途が違うっていうだけで。プロレスとボディビルの違いみたいな。(笑)
アツヨシ:いた、それどちらもながらでは見れないでしょ。(笑)
コウヘイ:いやいや。ボディビルはアートで、プロレスはエンタテインメント、ライブで、俺らがやっているのはプロレスだと思うんだよ。ボディビルはやっぱ美しいとか鑑賞向けだけど。まぁ何が主役かってところは音楽に関してはあるのかなと思う。EDMとかってやっぱ聴き手が主役なんだよね。聴いている人が何かをしながらとか、踊ったりとか、またはクラブでコニュニケーションをとるとか、そのためにある音楽だと思う。ライブは演者とお客さんが主役。どちらかといえば演者が主役だと思っているんだけど、演者が放って言って、それをお客さんが受け止めて、エネルギーにするっていうのが在るべき姿だと思うんだよね。JAWEYE結成した頃考えていたのは、どちらかというとクラブミュージックよりだった。自分的にも聴きたい音楽がそういう感じだったから。当時は歌詞が入ってくるのが嫌だったの。それより前はいい歌詞の曲とか好きだったんだけど、大人になって擦れちゃって、いい歌詞を聴いても「とはいっても...」みたいなさ、 LOVEよりMONEYだろみたいな。(笑)
コウヘイ:なんかそういう時期、「ながら」で聴きたいし、俺の中に入ってきてほしくないけど、音楽自体は聴きたいっていうのはあって。だからそういう音楽を作ろうって思って始めたんだけど、やっぱやっているうちにもっと放ちたいって思っちゃうんですよ。演る側になるともっと放ちたいってなるし、お客さんももっと受け取りたいってなってくれるから、やっぱバンドシーンでやっていくんだったらボディビルは在るべき姿ではないって、俺は思ったんです。それをより明確に表現した作品が今回の「Humanizer」であると思う。
アツヨシ:2年もリリースをしないとライブで表現するしかやることがなかったからね。それに特化するしかなかった。
Shotaro:なるほどね。で、この作品をひっさげて来年からツアーに出るわけだね。今回は何本くらい回るの?
アツヨシ:現状20本くらいですけど、ツアーファイナルが終わったら2周目を回ろうかなと思っています。ツアー期間が短いので、回りたくてもいけないところが結構あって。そういうところもちゃんと行きたいなって。だから結果、倍くらいになりますね。
Shotaro:へぇー!そうなんだ!
コウヘイ:最初は主要都市圏内だけでいいカナって思っていたんだけど、やっぱそれって物足りなくね?ってなっちゃって。笑 全然お客さんこないところでもやろうぜってなったんだよね。
アツヨシ:せっかくいい作品作ったし、お客さん入らなくてツライかもだけど、それもまたいいじゃんって。笑
コウヘイ:なんかそういうのも含めて、気持ちも新たにまたやりたいなって。そういう思い出の一つ一つが今の自分を構成しているから、また同じように作っていきたいなっていう気持ちがある。
アツヨシ:最近年をとってきたせいかわからないんだけど、バンドが自分自身の存在証明でしかなくて、結局誰の中に自分たちを残すかってことを考えるんですよね。でもそれが結局宣伝に繋がり、製作に繋がっているように思うんです。例えば目の前に5万人いようが、10人しかいなかろうが、でもその10人の中に何かを残せればそれはそれである種成功だって思う。で、それを根深く残すっていうのがバンド活動だと最近考えるんです。だから、宣伝ツールを探したりとか、プロモーションを考える時に、どうやったらより人の中に入り込んでいけるかっていうことを念頭に置いて考えていますね。そりゃ、数多く地方を回ったほうが、ライブハウスの人だったり、対バンだったり、バイヤーさんのなかにもJAWEYEってものを残せるのであれば、もう回れるだけ回るべきだと思う。もちろんその分移動経費とかも厳しくはなるんですけど、それでもバンド活動が自分自身の存在証明であるなら、身を削ってライブをするっていうのも、俺は悪くないなって思うんです。
コースケ:コウヘイさんとチャンアツさんがJAWEYE上層部なんですけど、メンバーLINEのやりとりがすごいです。今回から自分たちで全部やるようになったからブッキングとか、スケジュールや大人の話とか細かくやりとりしているんです。
コウヘイ:すげぇドライな感じだけどね(笑)
アツヨシ:あれ、メンバーLINEでやっている倍くらい、個別でやりとりしているからね笑 だからパートナー感はありますよ。
コウヘイ:そうだねー。でも昔は自分たちでもブッキングとかやっていたから、思ったほど大変ではないよ。まぁやるべきかなって。やれることだし。これで本当に手が回らなくなってどうしようもなくなったら、色んな人に入ってもらうっていうのは有りだけど。
アツヨシ:長くやってきたおかげで、色々な人が協力してくれるのはありがたいです。わからないことがあれば教えてくれる人もいるし、だからなんとか自分たちでできる。だし、そういうことを何も知らずに、全部を誰かに任せたままのバンド活動って損な気がする。いつか自分の子どもができて音楽やるっていう時に、「パパはどうやってCDだせたの?」って聞かれた時に「まぁ事務所の人が色々やってくれるから」とか言うのダサいなって思って笑
Shotaro:そうだね。やっぱ自分で全部できるっていうか、ちゃんと理解しているっていうのは大事なことだよね。俺もこの仕事をしながら同じことをずっと思ってきたよ。
アツヨシ:ショウタロウくんもそうだし、アパレルの人って自分たちでなんでもやるし、解決しようとするじゃないですか。自分でもの作って自分で売り出してって、純粋にすごいなって思うんですよ。
Shotaro:そうするしかないからね。うちなんて特に。俺一人しかいないから。苦笑 でも、音楽とアパレルで業種は違えど結局同じだと思うんだよね。
コウヘイ:一番は納得感かなと思う。誰かにやってもらうと誰かのせいにしちゃうんだよね。俺はそれがすごく嫌で、どっか疑心暗鬼になっていっちゃう。あいつがよくなかったんじゃないかって。それがそのうちメンバーに向かっていったりもするのね。そういうの嫌で。全部自分たちでやっているんだから、今の規模としてはダメなことも納得できるんだよね。とにかく言い訳のできない状況の方が納得できる。誰かに任せるっていうことは、失敗した時にそいつを責められないってこと。何かのせいにするのは簡単だからさ。
Shotaro:そうだね。うちもそれがあるから一人でやっちゃってるっていうのはあるね。
コウヘイ:任せた人がダメだった時に、明らかにそいつがダメだったとしても、それが自分の責任だなって思える人だったら一緒に何かやりたいなって思う。
Shotaro:そうそう。でもそういう人に出会うのってなかなかないよねー。
コウヘイ:お互いがお互いを認めないとダメなんだろうね。上下とかじゃなくて、俺にはこれができないからお前に任せる。でもお前ができないことを俺はやるみたいな。だから、お前がそれで失敗しても俺は何の文句も言わない。俺は打ち込みできないし、ドラム叩けないし、ギターも上手くないし、ベースも弾けない。自分ができないことをメンバーがやってくれているから、ライブがダメだったしても責任の所在は全員。でも誰か間違えたらすげぇ怒るけどね!笑
一同:爆笑
Shotaro:でもそこにはメンバー間の信頼があるから、怒れるし受け入れられるんでしょ?
アツヨシ:もう怯えますからね。笑
コウヘイ:これこれこういうところを直してくれっていうだけの話で、責任を求めているわけじゃない。このライブがダメだったのはお前のせいだとか思わないし。これでもし俺がドラムとかちょーうまかったりしたら、もうヤバイよ。
アツヨシ:ちょーうざい笑
Shotaro:もう人間的なところでバンドなんて組めないよね。笑
アツヨシ:だからシュウヘイとかかわいそうだなーって思うんですよ。コウヘイがギター弾けちゃうから。笑
コウヘイ:リスペクトバランスが大事なんだよね。あ、俺今すごくいいワード言った。。。リスペクトバランス!笑
一同:笑
コウヘイ:例えば自分があんまりやれていなくて、上司がめっちゃ頑張っている状況。これってけっこうよくなかったりもする。下が負い目を感じで逃げちゃうばあいもあるんだよね。かといって逆に頑張っている上司が自分と同じくらいの頑張りを部下に押し付けてもダメ。バランスが大事なんだよ。
アツヨシ:これからは各メンバーがバンドに対して、演奏以外に自分として何ができるかっていうのが重要になってくると思う。ススムが運転を買って出るのはそういう気持ちの表れなんだと思う。誰もが嫌がることだし、彼の存在はそういう意味でも本当にありがたいと思っています。あとはシュウヘイだな〜笑
コウヘイ:そう!彼が最近自分にできること何かないか探している感じはすごくするから、彼にはうってつけの仕事を用意したんだ。通販のバイトリーダー!
アツヨシ:バイトリーダー!(笑) 仕事ありました!(笑)
コウヘイ:ライブに来れない子とか問い合わせが多いから、そういう人のために今度バンドグッズの通販をしようと思っててさ、その仕事を任せようかと思うんだよね。そこで売り上げがたてば彼自身に自信にもなると思うし。
Shotaro:JAWEYEはいいチームだね!なんだか羨ましいよ!
コウヘイ:会社だな!(笑)
アツヨシ:僕らしかいないんで。
コースケ:こういうのが人間くさいですよね。まさにHumanizer。
ーENDー
Photo by Shingo Tamai
以上になります。
これ以外にも、この倍以上のここには載せれない、
いや、載せる必要のない(笑)ような、普段の僕ら過ぎる他愛もない会話がございましたw
読んでわかるように、メンバー脱退、加入、その他の困難を乗り越え、
新たなスタートを切ったJAWEYEは、僕にはとてもカッコよく、
そして頼もしく感じました。文字では伝わらないですが、
対談をしている時の彼らの表情はとても生き生きしていました。
製作、ツアー、レーベル運営と色々と大変そうですが、
それ以上に本当に楽しそうに話をしてくれました。
現在絶賛ツアー中のJAWEYE。
3月27日に下北沢GARDENにてツアーファイナル、
しかもワンマン公演でこのツアーを大成功におさめててくれることでしょう。
ツアーでさらに成長した彼らを見るのが、今から楽しみで仕方ないです。
バンドとブランドの関係以上に、人としての繋がりを強く感じています。
これからも彼らとともに、色々な景色を見ていけたらいいなと思っています。
いつもありがとう。
そしてこれからもよろしく!!
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